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東京高等裁判所 平成11年(行コ)261号 判決 2000年3月13日

控訴人

旭食堂株式会社

右代表者代表取締役

山下健一

右訴訟代理人弁護士

鳥飼重和

多田郁夫

森山満

遠藤幸子

村瀬孝子

今坂雅彦

橋本浩史

吉田良夫

被控訴人

麻布税務署長 中田洋

右指定代理人

中垣内健治

木上律子

上中澄雄

池田誠

主文

一  本件控訴を棄却する。

二  控訴費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由

第一控訴の趣旨

一  原判決を取り消す。

二  被控訴人が控訴人に対し平成五年七月三〇日付けでした控訴人の昭和六〇年九月一日から昭和六一年八月三一日までの事業年度分の法人税に係る更正処分及び加算税賦課決定処分は無効であることを確認する。

三  被控訴人が控訴人に対し平成五年七月三〇日付けでした控訴人の昭和六二年九月一日から昭和六三年八月三一日までの事業年度分の法人税に係る更正処分及び加算税賦課決定処分は無効であることを確認する。

四  被控訴人が控訴人に対し平成五年七月三〇日付けでした控訴人の昭和六三年九月一日から平成元年八月一日までの事業年度分の法人税に係る更正処分及び加算税賦課決定処分は無効であることを確認する。

五  被控訴人が控訴人に対し平成五年七月三〇日付けでした控訴人の平成元年九月一日から平成二年八月三一日までの事業年度分の法人税に係る更正処分は無効であることを確認する。

六  被控訴人が控訴人に対し平成五年七月三〇日付けでした控訴人の平成二年九月一日から平成三年八月三一日までの事業年度分の法人税に係る更正処分は無効であることを確認する。

七  被控訴人が控訴人に対し平成五年七月三〇日付けでした控訴人の平成三年九月一日から平成四年八月三一日までの事業年度分の法人税に係る更正処分は無効であることを確認する。

八  訴訟費用は、第一、二審を通じて、被控訴人の負担とする。

第二事案の概要及び当事者双方の主張

控訴人の本訴請求の趣旨は、右控訴の趣旨二ないし七項のとおりであり、また、本件事案の概要及び当事者双方の主張は、原判決の「事実及び理由」欄の「第二 事案の概要」の項に記載のとおりであるから、これを引用する。

第三当裁判所の判断

一  原判決の説示の引用

当裁判所も、控訴人の各請求はいずれも理由がないものと判断するが、その理由は、次項のとおり訂正、補足するほかは、原判決の「事実及び理由」欄の「第三 当裁判所の判断」の項における説示と同一であるから、右の説示を引用する。

なお、控訴人は、更正処分の無効確認訴訟において、処分の瑕疵の重大性、明白性を基礎づける具体的事実について控訴人側に主張立証責任を課することを不当なものと主張するが、法定の不服申立期間の経過した後に、当該処分にこれを無効とすべき瑕疵が存在する場合に限って、例外的にその無効の主張を許容するという無効確認訴訟の性質からして、当該処分の無効を基礎づける具体的事実についてはその無効を主張する原告の側に主張立証責任があるものと解すべきことは、右引用に係る原判決の説示にあるとおりであり、右の控訴人の主張は失当である。

二  原判決の説示の訂正、補足

原判決一二頁末行の「誤認が明白であるすべき」を「誤認が明白であるとすべき」に、同一五頁九行目の「本件売買の経緯につき、」を「本件売買の内容そのものではなく、本件売買に至った経緯につき、」に、同一六頁一行目の「三月にかけて、」を「四月にかけて、」に、同二四頁八行目の「の変遷」を「主張の変遷」にそれぞれ改め、同二五頁一行目の「自己に留保可能な」を削除し、同二六頁九行目の「税理士」を「税務処理を依頼している税理士がいた(甲一五)のであるからその税理士」に、同二九頁五行目の「三月にかけて、」を「四月にかけて、」にそれぞれ改める。

第三結論

よって、控訴人の各請求をいずれも棄却した原判決は相当であるから、本件控訴を棄却することとし、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 涌井紀夫 裁判官 増山宏 裁判官 合田かつ子)

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